個人事業主になるメリット・デメリット
自由と節税のチャンスが増えるかわりに、収入の波と手続き、保障の手うすさを自分で引き受けることになります。
最終確認日:
メリット:自由と、税金の特典
働き方を自分で決められる
仕事の内容、時間、場所、値段を自分で選べます。うまくいった分は、そのまま自分の売上になります。
仕事のための出費を差し引ける
事業所得は「売上 − 必要経費」で計算します。仕事に使った道具代や通信費などを差し引いた分にだけ税金がかかります。
青色申告なら控除が最大65万円
最大65万円(複式簿記で記帳し、e-Taxで申告するか電子帳簿保存をした場合)。複式簿記で紙の申告なら55万円、それ以外の青色申告は10万円。
赤字を翌年以後3年間繰り越せる
青色申告なら、赤字の年の損失を次の年以降のもうけから差し引けます。前年も青色申告をしていれば、前年の所得に繰り戻して税金の還付を受ける方法もあります。
副業の赤字を給料と相殺できる
副業が「事業所得」なら、赤字を給与所得から差し引けます(損益通算)。「雑所得」の赤字はできません。
2027年分(令和9年分)から控除額の見直しが予定されています。決まりしだい、このサイトの数字を更新します。
デメリット:守ってくれるものが減る
収入が安定しない
毎月決まった給料はありません。仕事が少ない月や、入金が遅れる月もあります。
帳簿と確定申告を自分でする
会社の年末調整はありません。毎日の記帳と、年に1回の確定申告が必要です。
病気や出産で休んだときの手当が少ない
会社の健康保険にある傷病手当金・出産手当金は、国民健康保険には原則としてありません。
年金が国民年金だけになる
会社員の厚生年金のような上乗せがありません。老後のお金は自分で備える必要があります。
失業手当がない
雇われていないので雇用保険に入れず、仕事がなくなっても失業手当は受け取れません。
もうひとつ、事業で借りたお金や支払いの責任は、すべて自分個人が負います。会社(法人)のように「会社の借金」と「自分のお金」を分けることはできません。
会社員の副業なら、デメリットは小さめ
会社に勤めたまま副業で個人事業主になる場合、健康保険・厚生年金・雇用保険は会社のままです。給料もあるので、収入がゼロになる心配も少なくなります。
反対に、会社を辞めて独立する場合は、保険と年金の切り替えが必要になり、デメリットをまるごと引き受けることになります。辞める前に確認したいことは「届け出る」マスと「やらかし図鑑」にまとめます。
向いているか、チェックしてみよう
- 収入が月によって変わっても、生活費を数か月分は用意できる
- お金の出入りを記録するのが、苦にならない(会計ソフトを使ってもOK)
- 仕事の値段や納期を、自分で相手と話して決められる
- 病気やけがのときの備えを、自分で考えられる
あてはまるものが多いほど、個人事業主の働き方になじみやすいはずです。少なくても大丈夫。足りない部分は、次のマスからの準備で補えます。