マス4 お金の準備

お金の準備:仕事用の口座・カード・会計ソフトの選び方

ひとことで言うと

生活のお金と仕事のお金を分けるのが、いちばん大事な準備です。口座・カード・会計ソフトの3点セットをそろえ、税金や保険料のためのお金もよけておきましょう。

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カタカタ
ここはカタカタの出番!お金の流れを最初に整えておくと、確定申告がぐっとラクになるよ。

まずは「生活」と「仕事」のお金を分けよう

個人事業主は、青色でも白色でも帳簿をつけて保存する義務があります(帳簿は7年、領収書・請求書などの書類は5年)。生活費と仕事のお金が1つの口座やカードに混ざっていると、どれが経費かを毎回より分けることになり、帳簿づけが一気に大変になります。

そこで、次の3点セットをそろえるのがおすすめです。

  1. 1. 仕事用の口座売上の入金と、仕事の支払いをここに集める
  2. 2. 仕事用のカード仕事の買い物はこのカードだけで払う
  3. 3. 会計ソフト口座とカードの明細を取り込んで帳簿をつくる
売上の入金仕事用口座仕事用カード会計ソフトで帳簿に引き落とし明細を自動で取り込み
ポンちゃん
新しく作らなくても、使っていない口座やカードを「仕事専用」にするだけでもOKだよ。

仕事用の口座:まずは「名義」で選ぶ

仕事用の口座は、ふつうの個人名義の口座でもかまいません。屋号(お店や事業の名前)を名義に入れたい人は、屋号つきの口座をつくれる銀行を選びましょう。取引先が振り込むときに屋号が表示されるので、事業らしく見えます。

  • 名義:屋号を入れられるか、屋号が必須か
  • 振込手数料:外注費の支払いなど、振込が多い人ほど差が出る
  • 会計ソフト連携:明細を自動で取り込めるか

PR屋号つき口座をつくれる主なネット銀行(順不同)

GMOあおぞらネット銀行(個人事業主口座)

屋号つきの名義
できる(個人名だけでもOK)
口座維持手数料
無料
他行への振込
1回100円(税込)
会計ソフト連携
freee・マネーフォワードに対応

屋号の有無を選べて、振込手数料も安め。

公式サイトで見る

PayPay銀行(個人事業主口座)

屋号つきの名義
屋号+個人名(屋号が必要)
口座維持手数料
無料(2年以上使わないと管理手数料あり)
他行への振込
1回145円(税込)
会計ソフト連携
freee・マネーフォワードに対応

屋号を決めている人向け。屋号なしでは開けません。

公式サイトで見る

楽天銀行(個人ビジネス口座)

屋号つきの名義
できる(氏名のみもOK)
口座維持手数料
無料
他行への振込
3万円未満150円・3万円以上229円(税込)
会計ソフト連携
freee・マネーフォワードに対応

楽天銀行の個人口座がある人が対象。事業を始める前は申し込めません。

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屋号つきの口座では、開業届の控えなど、事業をしていることがわかる書類を求められることがあります。ドコモSMTBネット銀行(旧・住信SBIネット銀行)は、屋号を使った名義では口座をつくれません。

仕事用のカード:年会費と申込条件を見る

仕事の買い物を1枚のカードにまとめると、明細がそのまま経費の記録になります。いま持っている個人カードを仕事専用にしてもいいですし、個人事業主向けのカードを選ぶ方法もあります。

手持ちの個人カードを仕事専用にする

新しく申し込む必要がありません。私用の買い物には使わないと決めておきましょう。

個人事業主向けのカードをつくる

仕事用だとはっきり分けられます。会計ソフトと連携しやすいカードもあります。

PR年会費無料の個人事業主向けカード(順不同)

三井住友カード ビジネスオーナーズ

個人事業主の申込
できる(副業・フリーランスも)
年会費
永年無料
申込に決算書
不要
注意点
同じ名義の個人カードがあると利用枠が合算される

決算書なしで申し込めて、副業の人も対象。

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freee Mastercard

個人事業主の申込
できる
年会費
無料(ゴールドは2,200円・税込、初年度無料)
申込に決算書
不要
freee会計
使っていなくても申し込める

会計ソフトを決める前でも申し込める。ゴールドも初年度は無料。

公式サイトで見る

カードには審査があります。会社を辞めて独立する人は、在職中に申し込むことも検討しましょう(「届け出る」マスのコツ4)。

会計ソフト:65万円控除に必要なe-Taxに対応しているか

青色申告で最大の65万円控除を受けるには、複式簿記で帳簿をつけ、貸借対照表と損益計算書を添えて期限内に申告したうえで、e-Taxで提出する(または優良な電子帳簿保存をする)必要があります。条件を満たさないと55万円や10万円になります。下の3つはどれもe-Taxに対応しているので、まずは無料期間で使い心地を試して選ぶのがおすすめです。

  • 料金:年払いのほうが安いことが多い
  • 無料で試せる期間:実際に入力してみて、続けられそうか確かめる
  • インボイス:登録する人は、消費税の申告ができるプランか確認

PR個人事業主向けのクラウド会計ソフト(順不同)

freee会計(個人)

いちばん安いプラン
スターター 年11,760円(税抜)/月払い1,780円(税抜)
無料で試せる
30日間(カード登録なし)
e-Tax(65万円控除)
全プラン対応
銀行・カード連携
あり
インボイスの消費税申告
スタンダード(年23,760円・税抜)から

全プランで請求書がつくれる。カード登録なしで30日間試せる。

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マネーフォワード クラウド確定申告

いちばん安いプラン
パーソナルミニ 年10,800円(税抜)/月払い1,280円(税抜)
無料で試せる
1か月(自動で有料にならない)
e-Tax(65万円控除)
全プラン対応
銀行・カード連携
あり
インボイスの消費税申告
パーソナル(年15,360円・税抜)から

連携できるサービスは2,300以上(公式発表)。明細の自動取り込みを重視する人に。

公式サイトで見る

やよいの青色申告 オンライン

いちばん安いプラン
セルフ 初年度無料、2年目から年11,800円(税抜)
無料で試せる
初年度無料(2027年3月15日までの申込)
e-Tax(65万円控除)
対応
銀行・カード連携
あり
インボイス
対応

初年度無料で1年まるごと使える。白色申告なら無料プランもあり。

公式サイトで見る

⚠️ マネーフォワード クラウド確定申告は、2026年12月1日から料金が変わります(パーソナルミニの月払い1,680円、パーソナルの年払い22,560円など。いずれも税抜)。

カタカタ
白色申告の人や、売上がまだ少ない人は、無料プランから始めてもいいね。

税金と保険料のお金は、先によけておく

会社員と違って、税金や保険料は給料から自動で引かれません。特に住民税と国民健康保険料は前の年の所得をもとに決まるので、開業した翌年にまとめて請求が来て驚く人が多いです。

入金があったら売上の一部を「税金用」の口座や貯金に移す
確定申告で所得税を払う(必要なら消費税も)
その後住民税・国民健康保険料(対象の人は個人事業税も)の通知が届く

あわせて、仕事が少ない月があっても困らないように、生活費の数か月分を手元に用意しておくと安心です。いくらよけておけばいいかは所得によって変わるので、会計ソフトの試算や、市区町村の保険料の目安を参考にしましょう。

開業資金が必要なら:まず公的な融資を調べる

お店の内装や機材などで、まとまった開業資金が必要な人もいます。国の金融機関である日本政策金融公庫には、開業する人向けの融資があります。

日本政策金融公庫「新規開業・スタートアップ支援資金」

新たに事業を始める人や、開業後おおむね7年以内の人が対象。融資限度額は7,200万円。返済期間は設備資金20年以内、運転資金10年以内(どちらも据置期間5年以内を含む)。審査があります。

ほかにも、都道府県や市区町村が金融機関と組んだ「制度融資」がある地域もあります。お住まいの自治体や商工会議所・商工会で聞いてみましょう。借りたお金は事業がうまくいかなくても返す必要があるので、返せる計画を立ててから申し込みます。

このマスのまとめ

  • 生活と仕事のお金を分ける。これがいちばん大事
  • 口座・カード・会計ソフトの3点セットをそろえる
  • 屋号を名義に入れたいなら、屋号つき口座をつくれる銀行を選ぶ
  • 会計ソフトはe-Tax対応が必須。無料期間で試して選ぶ
  • 住民税と国保は翌年に来る。売上の一部を先によけておく
  • 開業資金を借りるなら、日本政策金融公庫や自治体の制度融資から調べる